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人魚
にんぎょう

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作品あらすじ

手塚治虫が虫プロの場で作った、先行作品『おす』に続く2本目の短編実験アニメ。 
イマジネーション、空想する力。それこそが空を飛べない人間に与えられたすばらしい翼なのだと、手塚治虫はこの作品を通して語りかけています。
その上で人間本来が持つその翼が、管理教育によって奪われてしまうことの悲劇性を告発するのです。
この作品が制作された頃から、日本でも「受験戦争」が問題視されるようになり、子供たちの個性を削り取って、平均化してしまう教育が蔓延するようになっていました。
手塚治虫はそういう社会のあり方にたいしてアニメーションという表現で「それは違うのじゃないか」と問題提起しているのです。空想を禁じられている架空の国が舞台です。
ひとりの少年が助けた魚が、人魚に変身してしまったから、さぁ大変! これはよからぬ空想の産物だとして少年は逮捕され、強制的に空想する力を奪い取られてゆく。
管理社会の怖さと、そこからの脱出を描く物語は、たとえばテリー・ギリアム監督のSF映画『ブラジル』にも通じるテーマです。【公式サイト他参照】

作品情報・関連情報

【公式サイト】https://tezukaosamu.net/jp/anime/67.html#014048

【放送情報】
<原案、構成、演出、作画>手塚治虫
<製作>富岡厚司
<原画>山本繁
<動画>沼本清海
<撮影>佐倉紀行
<音楽>冨田勲 (ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」より)
<放送時期>1964年9月

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